フィードバック面談を行う際、目的がわからずになんとなくで終わらせてはいませんか?
フィードバック面談は、上司と部下がお互いに気づきを得るために大切な場です。
面談の目的を理解し、進め方を見直せば、気づきのある面談になることでしょう。
この記事では、フィードバック面談の目的、進め方、コツを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
フィードバック面談とは?
フィードバック面談とは、人事評価の結果を上司が部下に共有して、今後の取り組みについて話し合う面談のことです。
上司が一方的に評価結果を伝えるのではなく、部下と共に問題の解決策を考え、目標設定を行います。
定期的に実施することで、上司と部下がお互いに気づきを得ることができ、双方の成長を促進します。
フィードバック面談の目的・効果
フィードバックを行う目的は「気づき」を得ることです。
周囲からの指摘があれば、自分だけでは気づけないことに気づいて成長できます。
ここでは、フィードバック面談の主な目的・効果を5つご紹介します。
評価への納得感を高める
上司が一方的に結果のみを伝えると、なぜそのような評価になったのか理解できず、理不尽に感じてしまう場合もあります。
評価の根拠を直接説明し、課題点について話し合うことで、評価に対する納得感を高めることができます。
部下のモチベーションアップ
良かった点を認めてもらうことは、モチベーションを高めます。
うまくいかなかった点についても、解決策を一緒に考えたり、具体的なアドバイスをもらったりすることで、前向きにとらえて次につなげられます。
個々人の成長を促進
課題を共有して改善点を話し合うことで、次のステップが明確になり、部下の成長が促進されます。
上司は部下に対してモチベーションを高めたり、気づきを与えたりする必要があるので、マネジメント能力を育むことができます。
フィードバック面談は、上司と部下の双方にとってメリットがあるのです。
コミュニケーションの促進
働きやすい職場環境を作るために、コミュニケーションを取ることは欠かせません。
定期的に話し合いの場を持つことは、コミュニケーションを深め、信頼関係を築くことにつながります。
相談や提案がしやすい関係を築くためにも、フィードバック面談は重要です。
チームの目標達成につながる
個人が成長していくことは、組織全体の成長や目標達成につながります。
また、フィードバック面談を通じて、会社から自分に期待されていることや、目標に向けた具体的な行動方針を理解することは、組織に良い影響をもたらします。
フィードバック面談の進め方
フィードバック面談は
- 事前準備
- アイスブレイク
- 部下の自己評価
- 評価結果の共有
- 課題の共有と目標設定
- 面談のまとめ
の順で行います。
それでは、それぞれについて詳しく解説していきます。
事前準備
最終的な人事評価と、その評価に至った理由を確認します。
そして、評価結果を説明するために具体的事実が確認できる資料を用意します。
面談の時間は30分~1時間が目安なので、指摘することや部下への質問、想定される部下からの質問への回答を事前にまとめておき、スムーズに進められるようにしましょう。
また、意見を述べやすいように、プライバシーが確保できる場所を用意することも大切です。
アイスブレイク
いきなり評価について話し始めると、堅苦しい雰囲気になり意見を言いづらくなります。
なので、緊張をほぐすために簡単なアイスブレイクを行って、話しやすい雰囲気を作ります。
趣味の話など気楽に話せる話題を選ぶと良いでしょう。
部下に自己評価を行ってもらう
上司から評価を伝える前に、部下に自己評価を行ってもらいます。
先に評価結果を伝えると、それに影響された答えしか返ってこなくなる可能性があるからです。
最初に部下の自己評価を聞くことで、双方の評価の違いを説明しやすくなるというメリットもあります。
また、本人が振り返りを行うことで、自分で考えるという習慣ができて成長にもつながります。
評価結果を共有する
部下の話をしっかりと聞き終えたあとで、上司から評価結果を伝えます。
評価結果を共有するときは、どうしてそのような評価になったのか理由を具体的に説明することが必要です。
意見の相違はある程度生じるものなので、合意事項と不一致点を確認しながら話を進めます。
不明点や不満点は、面談の場で解消するようにしましょう。
課題を共有し、今後の目標を設定する
部下が評価について納得したところで、課題の共有と今後の目標設定を行います。
評価結果から課題点を明らかにし、具体的な解決策を一緒に考えます。
目標は自分自身で考えることが大切なので、上司が勝手に決めてはいけません。
「何を、いつまでに、どうやって」といったように具体的な目標設定ができるよう、質問やアドバイスをするとよいでしょう。
目標設定ができたら、今後支援すべきことを確認します。
面談のまとめを行う
最後にまとめを行い、双方の認識にずれはないか、お互いの理解は深まっているかを確認します。
面談の感想を聞けば、次に活かすことができるでしょう。
感謝や励まし、期待などのポジティブな言葉で締めくくり、モチベーションが上がった状態で、面談を終了するようにしましょう。
フィードバック面談を効果的に行う5つのコツ
ここまでの説明で、フィードバック面談の目的や進め方はご理解いただけたことと思います。
ここからは、フィードバック面談をより効果的にするコツについて解説します。
モチベーションアップや成長につながる面談にするために、5つのポイントをおさえましょう。
日頃からコミュニケーションを取る
フィードバック面談では部下の本音を聞き出す必要があります。
そのためには、日頃からコミュニケーションを取り信頼関係を築いておくことが大切です。
また、日常的にコミュニケーションを取ることで部下の仕事状況を把握でき、部下への理解が深まります。
評価の根拠をしっかりと話す
フィードバック面談では、部下が最終的な評価結果に納得することを目指します。
評価の納得感を高めるには、評価の根拠を具体的かつ詳細に話すようにしましょう。
評価の根拠を明確に伝えれば、自己評価との間にズレがあった場合でも納得しやすくなり、モチベーションも維持されます。
上司が一方的に話をしない
上司が一方的に話して終わるケースも少なくありません。
フィードバック面談は、今後の取り組みについて話し合う場でもあり、部下の意見も聞く必要があります。
また、部下の話をしっかりと聞くことで信頼関係を築くことができます。
部下のモチベーションを下げない伝え方をする
部下のモチベーションを下げないようにするためには、たくさん褒めるなどポジティブな言葉を使うように心がけましょう。
ネガティブな評価を伝えるときは、先にポジティブなことから伝えると受け入れやすくなります。
感情的になったり、高圧的になったりしないようにも気をつけましょう。
面談の最後は、ポジティブな言葉でしめくくるとモチベーションアップにつながります。
現状の問題や将来のビジョンについて話し合う
フィードバック面談は、ただ評価結果を伝えるだけが目的ではありません。
結果をふまえて課題や今後の取り組みについて話し合うことが大切です。
問題に対する解決策についても、将来のビジョンについても、上司が一方的に押し付けるのではなく、部下に自分自身で考えさせるようにしましょう。
自発的な行動は、成長とモチベーション維持のために必要なことです。
まとめ
適切にフィードバック面談を行うことで、個人や組織の成長、モチベーションアップ、コミュニケーションの促進などの効果が得られます。
気づきを得られる面談にして、今後の取り組みに活かしましょう。
本記事が今後フィードバック面談をする際の参考になれば幸いです。
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