人材採用を通じて社会と繋がる

発達段階理論で著名なエリクソンは、「家族全員が赤ん坊を統制し、育てると言われるが、逆に赤ん坊が家族全員を統制し、育てるという言い方もまた正しい。家族というものは、赤ん坊に育てられることによってのみ、赤ん坊を育てることができる」と表現している。

この概念を人材育成に適用すると、「組織構成員が外部経験者・新入社員を統制し育てると言われるが、逆に外部経験者・新入社員が組織全員を統制し育てるという言い方も正しい。組織というものは、外部経験者・新入社員に育てられることによってのみ新入社員を育てることができる」、と言い換えできるのではないか。ただ、この考えが適切かどうかは、エビデンスがないため、あくまで思いつきに過ぎないのだが。

 

さて、この考え方に問題がないことを前提に、もうひとひねりして、「組織全員が外部経験者・新入社員と関係性を持つことで、外部との繋がりを持ち、対応するようになる」、ととらえることは出来ないだろうか。外部でなにが起こっているのかということを認識し、対応する手段として~出島のような存在が~経験者・新卒採用にならないか。そこには、本人の力や経験だけではなく~もちろん経験の裏側にある~人的ネットワークの組織への取り込みをねらいとした行為である。裏返せば外部とのネットワークを持たない組織は、外部対応する必要がなく、内向き志向にならざるを得ない。外部変化に対応する組織であるならば、つねによいネットワークと結びついておく必要がある。継続・永続する企業は、外部との関わりを保有・取得し、ネットワークを拡げていると考えられるのではないか。業務拡大に伴い、人・地域拡大を図る組織は多いが、副次的な効果として人的ネットワークの獲得に繋がっていることで、業容拡大していく面もある。